06 警察官採用試験 その2

※お越しいただきありがとうございます。
このブログは、息子が統合失調症を発症してからの記録です。第1章から、順にお読みいただくと、経過がわかりやすいかと思います。


試験の数日前、大地はスマホで試験会場までの道のりを調べていたのだが…。

前日、試験会場の下見に行ってくるという。

大地は、場所や位置の認知が低下している。犬の散歩も同じコースしか行かないのは、初めての道を歩くとわからなくなってしまうという不安からなのかと思っていた。それが、自分から電車を乗り継いで、試験会場の下見に行くというのだ。

自宅から試験会場までは、バスと電車を乗り継ぐし、電車は、快速で行き、途中各停の電車に乗り換えなければならない。すべて各停で行けないこともないが、かなり時間がかかる。

自宅から最寄り駅までの道のりは、発症前から何度も行っていたところだから、発症後も一人で行けていた。けれどその先の、最寄り駅から電車に乗り試験会場までは、発症後初めての道のりになる。

試験会場にたどり着けなかったら、それはそれで仕方がない。一瞬、送っていこうかとも考えたが、せっかく大地が意欲的にやろうとしていることである。妄想が原動力となっている行動ではあっても、一人でやり遂げることが経験値と自信につながる。大地が一人でやらなければならない。大地もそれは十分にわかっているようで、私に一緒に行ってほしいとか、送ってほしいとかは言わなかった。

試験前日、大地は、本番とほぼ同じくらいの時間に家を出て、一人で下見に行った。

自宅から試験会場までは、順調にいけば1時間ほどなのだが、大地は2時間以上前に家を出た。

無事に帰ってこれるか?後をついて行きたいくらいだったが、そこはじっと我慢。私も仕事があったので、この日はこっそりポケットに携帯を忍ばせて、何かあったらすぐに出られるようにした。

仕事が終わり、自宅に帰ると大地はいた。

「どうだった?行けた?」

大地は、行きは最寄駅から快速に乗らず、ずっと各停に乗ったという。途中の乗り換えの駅で迷ったら困ると思ったらしい。けれど、帰りは各停から快速に乗り換えて帰ってきた。

駅から試験会場までの道のりは、徒歩20分ほどだとあったが、大地は「15分くらいだった」というので、迷わずに行けたのだろうと思う。

前日の下見が成功しただけで、私としては大満足だった。大地が、発症後ひとりで初めての場所に行ったのだ。あれほど嫌だと言っていた電車に乗り。。。

けれど、翌日は本番。

この日も大地は、忘れ物がないか自分で確認し、家を出た。試験のプレッシャーとかストレスで、再発したらどうしようとか、試験会場で妄想が出たらどうしようとか、不安は尽きない。

大丈夫。どうってことない。大地はやりたいことをやってるんだから。

この日も私は、何事もなく無事に終わって帰ってきますようにとずっと祈っていた。

ところが、試験が終わり、そろそろ帰宅するであろう時間を過ぎても、大地は帰ってこない。各停だったとしても、いい加減ついてもいいだろうと思う時間になっても、やっぱり帰ってこない。何かあったんだろうか? 再発して、わからなくなって、どこかへ行ってしまったんだろうか? 事故や事件に巻き込まれたとか!? 落ち着け!何かあったら、警察から電話があるだろう。

最後までひとりでやらせたかったけれど、あまりに遅いので、心配で電話をした・・・・・出ない。

どうしよう。やはり一人で行かせるべきではなかったのか…。

LINEもしてみた。

すると、

「何!? 今、千葉んち。千葉んとこに行くって言ったじゃん!!」と、LINEで返事がきた。

千葉君は、中学の時の友だちで仲が良かったが、高校は別で疎遠になっていた。けれど、採用試験の勉強を始めてから、優秀な千葉君とも会うようになっていた。

大地は、採用試験が終わったら、千葉君と遊ぶ予定になっていたらしい。私に話したというが、そう言われればそんな気もする。

そんなに根を詰めて勉強していたようには見えなかったが、それでも大地にとっては試験が終わって、パ~っと遊びたい気持ちにはなったのだろう。

夜11:00過ぎ。大地が帰ってきた。

「千葉も、問題結構難しくて、わかんないのたくさんあるって言ってた!」と。どうやら試験問題を千葉君に見せたらしい。

「試験どうだった?」と聞くと、「難しくてわからなかった。落ちたと思う。」

「そうか!ダメでもともとだからさ。大地はよく頑張ったよ。運もあるしさ。」

大地は、受かるかどうかより、終わってホッとしたという感じだった。


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コメント

  1. ピアス より:

    こんにちは。別に厳しい事を言う訳では、有りませんが、甘やかし過ぎに感じます。精神疾患が理由で、採用されない仕事があるのが現実です。今まで読ませて頂いた感じでは、まだ薬が合って居ないように思います。一番に、お薬を合わすべきだと考えます。適切な支援と適切な医療を与えてあげて下さいませ。ほぼ安定した状態になってから、仕事などを考えましょう。

    • 森の民 より:

      ピアスさん、ありがとうございます。
      分かりにくい文章ですいません。
      警察官採用試験を受けたのは、昨年のことです。
      薬については、副作用に苦しむ方が多い中で、息子は幸いにも、さほど副作用を気にすることなく今に至っています。
      この病気が、数年で良くなるとは思っていなくて、一生付き合っていく病気だと思うので、慌てないように、言い聞かせています。
      医師からは、やりたい事があったら、どんどんやるといいと言われています。それが、リハビリにもなっている気がします。

      仰る通り、安定した状態になってから、就職を考えた方がいいですよね。
      採用試験から、数ヶ月経った今、就職ではない別の道を模索中です。
      コメントありがとうございます。

    • 匿名 より:

      余計なお世話ですよ。

      • 森の民 より:

        匿名さん
        お気遣いありがとうございます。
        ただ、申し訳ありませんが、個人宛のコメントは、控えて頂ければと思います。
        本当にすいません。

  2. さるる より:

    入院2週目の投稿にコメントさせて頂いたものです。

    退院後、良い先生に巡り合い、ご本人も病識を得て、ご友人ともそれを共有し、将来についても自分なりの努力を重ね、一歩一歩前進なさっている様子を嬉しく拝見しています。

    少し前の事を思い出されながら書かれているとの事、書かれている今現在はその時の息子さんやご自身を振り返り、俯瞰して見つめていらっしゃいますが、その当時はこれでいいのかとハラハラしながら、それでも息子さんの回復に役立つようにと息子さんの自主的な行動を見守られた事と思います。

    私の家族も心配な部分もありながらも、退院が可能な状態に近くなって来たとのことで、今度先生にお話を聞きに行く予定です。

    退院後も病院での回復した状態を保てるか、きちんと服薬させる事が出来るか、そして本人が正しい病識を持てているのか、退院を前にまた新たな不安が湧いて来て、渦の中でぐるぐる巻かれているような気持ちになりますが、家族に出来る最善を探して頑張りたいと思います。

    • 森の民 より:

      さるるさん、
      入院し、さぞかし不安だった事と思います。
      けれど退院が見えてきたんですね。
      良かったです。
      退院後、私も不安がいっぱいでした。将来のことなんて、何も考えられず、日々を過ごす事に精一杯でした。退院の前に、先生からお話もあると思うので、疑問や不信感を残さないように、しっかり聞けるといいですね。
      お薬についても、飲み続けることの大切さを、第三者から話してもらうといいかもしれません。
      親の言うことは聞かないけれど、医療関係者の言うことなら聞くという場合もあります。
      自宅での療養生活も、不安がある事と思いますが、私の場合は、日々を大切に丁寧に過ごすよう心がけていました。というか、それしか出来なかった(笑)
      寛解までの道のりは遠く、長いかもしれませんが、
      いつか、振り返った時に「あの時は大変だったけどね〜」と、笑い合えるように、お互い後悔のないよう闘病生活を支えられるといいですよね。
      頑張りましょう〜!

  3. さるる より:

    ご報告します。
    長らく時間がかかりましたが、退院しても大丈夫だろうと先生に行って頂き、ようやく退院させる事が出来ました。
    久しぶりの自宅でどう過ごしてよいのか、本人は戸惑っているようですが、服薬と休養、規則正しい生活を心がけて見守っていきたいと思います。

  4. さるる より:

    ご報告します。
    長らく時間がかかりましたが、退院して大丈夫だろうとの診断を受け、ようやく家族を退院させる事が出来ました。

    久しぶりの自宅でどう過ごしてよいのか、本人も私もまだ戸惑いがありますが、服薬と休養、規則正しい生活を心がけて見守っていきたいと思います。

    入院中のこれでいいのかとわき上がる不安な気持ちを森の民さんに聞いて頂いて、有難かったです。お礼申し上げます。

    • 森の民 より:

      さるるさん、
      退院おめでとうございます。

      入院の良いところは、規則正しい生活ができて、外部からの刺激が少ないから、脳機能の休養もしっかりととれることなのでしょうね。服薬も、管理してもらえますしね。

      入院中の治療計画と同じで、退院後も、服薬と規則正しい生活と休養が大切なのだろうと思いますが、慌てず焦らずのんびりと、やりたい事ができるようになるといいですね。

      まだまだこれからです。私たちも頑張りましょうね~。