08 統合失調症を知る

※お越しいただきありがとうございます。
このブログは、息子が統合失調症を発症してからの記録です。第1章から、順にお読みいただくと、経過がわかりやすいかと思います。


子どもが生まれる前から、「健康でさえいてくれればOK」と願っていた。

幸せだなと思える人生を送ってほしい。その為には健康であることが、基本。
幸せになるための条件として、まず、
「心身ともに健康であること」があると思っていた。
この考えは、看護学校で、病気で苦しんだり辛い思いをしている方と接する機会が多かったからか、21~22才の頃には確立されていた。
五体に不健康な状態が生じたとしても、心が健康でさえあれば乗り越えられると思ってもいた。
なので、長男の病気は、私の子育て観、人生観を、ひっくりかえすほどのものだった。
長男のように、心身ともに健康…の心の方が病気になってしまった場合、どうやって乗り越えればよいのか、どうやって幸せになるのか…
発症当時の私は、見いだせずにいたため、随分ショックを受け悩み、深い深い悲しみにとらわれていた。
けれど、発症から2年目。雲がはれて、青空が見えたような気がした。
確か、きっかけはNHKの番組だったかと思う。
たまたまテレビをつけたら「脳内ネットワークの過剰な活動」について、脳の海馬の神経回路の活動が、映像でわかりやすく流れていた。この脳の海馬の神経細胞の活動が、統合失調症の場合には、過剰に活動していることが、マウスの実験で分かったというものだった。
もともと、解剖生理学が好きだったので、見た瞬間テレビに釘付けになった。番組は終盤に差し掛かっており、最後の方しか見ることができなかったので、すぐにネットで「脳の海馬やデフォルト・モード・ネットワーク」などについて調べた。
理化学研究所の研究の結果がヒットした。
統合失調症と同じ状態にしたモデルマウスが、場所を認識できないというものだった。普通のネズミが、シンプルな作りの通路を入って、簡単に出口に出られるのに、モデルマウスは迷ってしまって出られないのだ。脳の海馬は、記憶を担う領域がある。
大地も、方向感覚が良くて、どこにでも一人で行ってしまうような子だったのに、発症後は、スーパーの駐車場に止めた車の位置がわからなくなっていた。
このモデルマウスのように、海馬の記憶に問題があり、出かけたら家に帰れなくなるのであったら、これほど出かけるのが不安になることはないだろう。
目からうろこだった。
医療従事者でありながら、心とからだを別のものと思っていたのがいけなかった。
心=脳 なのだ。脳はからだの一部なのだ。
これは、自分が実際にずっと大地に言ってきたことなのに、自分自身が十分にその意味を分かっていなかった。
それからしばらくの間、脳の機能やからだの働き、さまざまな病気についてずっと考えていた。
暴飲暴食で、太る人もいれば、胃腸が病気になる人もいる。糖尿病になる人もいれば、痛風になる人もいる。
ストレスで胃炎や胃潰瘍など、胃腸の病気になる人もいれば、心臓の病気になる人もいる。髪が円形に抜けてしまう人もいる。脳が病気になる人もいる。
みんな、同じ環境下にあっても、なりやすさの違う遺伝子を持っている。
そして、そんな事を考え続けたある日、仕事帰りの車の中で、「統合失調症が、からだの一部である脳の機能の病気」ということが、自然に、まるで何かがス~ッと降りてきたかのように、からだに染みわたってきたのを感じた。
私の中に、ずっと、心=脳だと言いながらも、「心の病気になってしまった」という根強い気持ちがあった。
けれど、大地は、脳の神経伝達物質や、前頭葉や海馬に異常をきたす病気になっただけなのだ。
残念ながら、目で見える臓器ではないから、なかなか薬や治療の効果は目に見えない。そもそも、原因も確定診断の根拠となる検査データも確立されていないし、今のところ完治が無いわけだから、国から「難病指定」してもらってもよいほどの難しい病気になってしまったことは確かだ。
けれど、医療は進歩しており、近い将来、確実に、脳のどの部分の病気で、どうすればよいかが解明されるはず。一生薬を飲まなくても、新しい、完治する治療が見つかるかもしれない。
心身ともに健康…の心の方が病気になってしまった場合、どうやって、幸せになるのか…。と、思い悩んでいたのは間違いだった。
からだの一部が病気になったとしても、人は乗り越えられる。
統合失調症の息子は、脳というからだの一部の器官が病気になっただけ。
乗り越えられる。
私も、乗り越えられる。

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コメント

  1. ゆず より:

    息子さんはあなたのようなお母さんがいて幸せだと思います。

  2. なな より:

    わたしは昨日統合失調症と診断されました。
    誇大な妄想の症状などはないので半分信じられない気持ちですがすごくショックでした。
    精神病にかかった娘を持ったお母さんがかわいそうで、普通でいられない自分が辛くて…
    お母さんにカミングアウトする予定はないですが、森の民さんのように接してもらえたら本当に心の支えになるんだろうと思います。
    息子さん警察官試験受かるといいですね。

    • 森の民 より:

      ななさん、
      ショックな事と思います。けれど、ななさんは、診断されてすぐに統合失調症がどんな病気か理解できたのですね。すごいです!
      息子は、発症して4年目の最近やっと、病気の事がわかってきたみたいです(笑)
      精神病になった娘のお母さんがかわいそうと思わなくても、大丈夫ですよ。
      分かりにくくてすいませんが、警察官試験の話は、今から1年半前の事です。今は過去のことを思い出しながら書いているので、私自身が辛かった話になってしまってますが、今はぜんぜんそんな感じではありません。
      息子が統合失調症になってくれた事を感謝しているくらいです。
      だから、ななさんが、お母さんにカミングアウトするかどうかは、ななさんが、決める事ですが、私の娘だったら話して欲しいなと思います。隠されると、寂しいかも。

      今は、とても辛いかもしれません。でも、絶対に乗り越えられるし、幸せになれます。大丈夫です。
      私はななさんを応援します。

  3. なな より:

    お返事ありがとうございます。
    絶対に乗り越えられるし幸せになれるの一文を見て泣きました笑
    統合失調症の息子さんを持つ親御さんからそのような言葉を聞けて少しだけ希望が持てました。

    なれるかな…今は泣きたいような死にたいような(暗くてごめんなさい)気持ちです。
    お母さんに話したらたぶん一緒に泣いてくれるけど、悲しませたくない気持ちもあります。

    友達にも病気のこと言えるなんて息子さん前向きですごいですね!
    くじけない強さは誰にでもある訳じゃないし素晴らしい才能のひとつだと思います。
    あと警察官試験は現在の話ではなかったのですね、失礼しました。

    仕事、結婚、出産生きていく上で大事なことをこの病気のせいで諦めなくてはならないかも…
    誤診なのでは?という疑いも消えませんが生きていく以上わたしも前を向いていかなければいけないですね。

    • 森の民 より:

      ななさん、
      私の長女も、体調を悪くして心療内科を受診した際に、弟が統合失調症だと言ったら、「統合失調症の疑い」と言われました。でも、違いました。
      お母さんに話し、一緒について行ってもらい、納得できる所で再診察してもらってはどうでしょうか。

      お母さんは、私のように最初はさぞかし驚くかもしれませ。私も最初は泣きました。
      でも、娘が病気の事を話さずに、独りで心を痛めていたとわかったら、そちらの方がすごく悲しいんですよ。母ですから。
      それに、今、私は悲しんでなんていませんよ。

      うちの息子が友だちに話せたのは、病気の理解ができないほど重症だったからです。発症して三年が過ぎ、やっと病気の事を調べようという気になり、今になって落ち込んでいるみたいです。
      それでも、私は息子が乗り越えられると信じています。
      それに、統合失調症でも、就職し、結婚し、子どもを授かっている人もいるんですよ。
      統合失調症になったからこそ、本当の幸せがわかり、今、心から幸せな人もいます。

      大丈夫ですよ。ななさん。
      今は、とてもとても辛くて悲しいかもしれませんが、諦めない限り、ななさんの道は、幸せに向かっていきますよ。

  4. なな より:

    私は今まで傷つきたくないがために、諦め、思いを口には出さず、行動せず内にこもって生きてきました。
    その結果病気を8年以上放置してしまい、人格すらももう変わってしまって戻らないのかもしれません。
    それでも人生を諦めないということは、希望を持ち続けること。自分の心を見つめ大切にすることですね。
    統合失調症になったことを感謝しているくらい、とおっしゃられていましたが、それも息子さんとご自身の心を深く見つめられたからこその感情なのだと思います。
    私にとってはもしかしたら母に話すことが人生を諦めないための一歩になるのかもしれません。
    勇気を出して話してみようと思います。

    • 森の民 より:

      ななさん、
      統合失調症でも、諦めなくていいんですよ。
      息子は、警察官への道は諦めなければならないと思います。でも、幸せになることは、あきらめなくていいんです。
      そして、幸せの価値観は、人それぞれ違うんです。

      ななさんは、お母さんを心配させないようにという想いで、ずっと1人で頑張ってきましたね。
      それだけで、ななさんは、「なんて優しい子なんだろう!」と、みんなに感動を与えられるんですよ。

      私、ホントに感動しました。こんな娘ならいいのに〜!と思いました。

      私が初めて息子の病気の症状に気が付きショックだったように。そして、ななさん自身も受け入れられずにいたように、お母さんも、もしかしたら、すぐには受け入れられないかもしれません。
      それでも、大丈夫ですよ。ななさんのようなステキなお子さんを育てられたお母さんなら、いつかは受け入れてくれると思いますし。

      何かあったら、いつでも、このブログにきてください。

      LINEグループもあります。
      当事者と家族のグループもあって、そこの家族の方たちは、みんな、自分の子どものように、あたたかく迎えてくれます。
      決して孤独になる事はありません。

      ゆっくりと、自分のペースで、1歩を踏み出して、ななさんも、お母さんも、みんなで幸せに向かいましょう♪

  5. takahiro より:

    素晴らしい意見です! ありがとうございます。はたから

    • 森の民 より:

      takahiroさん

      そんな風におっしゃっていただくと嬉しいです。
      モチベーションがあがります。

      こちらこそありがとうございます。

  6. takahiro より:

    森の民 さん、コメントが下手ですみません。特に幸せになることはあきらめなくてよいという部分に感銘を受けていました。

    • 森の民 より:

      takahiroさん

      ありがとうございます。
      takahiroさんも、ご自身の幸せに向かって、歩んでいけるといいですね。